北海道の税理士事務所に勤務するS子さん(30代)
【Q】S子さんは税理士事務所に勤めているのになぜ法人保険シフトチェンジ講座を受けたんですか?
【A】税理士事務所で保険募集人を探しているという話があり、そこに移ったのです。私が聞いた話では、代理店の人に持ちかけられて共同募集をしたのですが、こっちが乗り合いしていない保険会社の商品を提案していたり、こちらが知らないところで勝手に契約を結んでいたり。所長は悩んでいたのかもしれません。事務所の顧客がすごく残念な保険に入っていることが多いですし、入っていない法人が保険に入りたいと思った時にうちで対応できればいいなという思いも所長にあったのかもしれません。ところが私は法人に対する営業をしたことがないのです。これはヤバイ(笑い)。
【Q】税理士事務所の規模はどれくらいですか?
【A】実際に動いている税理士は4人くらいかな。職員は30人くらいいます。顧客はほとんど法人です。
【Q】大所帯ですね。
【A】それで法人保険営業をやることになったのです。私の周囲で個人保険営業をしている人は大勢いたのですが、法人保険営業をやってない人が大半でした。相談できる人がいないのです。ますますヤバイ(笑い)。ネットで検索したら五島さんが出てきて。
【Q】よかったですね。
【A】ほかにもいろんな人が保険営業マン向けにセミナーをしていますが、私が調べた時点で日程が最も早かったのが五島さんだったんです。
【Q】それだけS子さんは急いでいたんですね。法人保険シフトチェンジ講座のフロントセミナーを受けて、どうでしたか?
【A】間違いないと思いました。
【Q】どういうところが?
【A】決算書を読めないと法人に保険の提案ができませんよね。読めないのに勝手に設計書を持って行く人もいますが(笑い)。
【Q】知らないからそういう無謀で失礼なコトができるんでしょうね(笑い)。
【A】私は個人保険営業をしていた時も必ずライフプランニングをしてから提案していました。ですので、いきなり設計書を作ったりする人が理解できなくて。
【Q】早く契約を取りたいのでしょう。
【A】設計書の前にプランニングが必要なのは法人も同じだろうと私は思っていました。もちろん個人の家計と会社では違うでしょうが、流れは同じだろうと。
【Q】会社の家計すなわち財務を最初に知らなければ保険の提案などできるわけがない、と。
【A】決算書をこう見たらこんな提案ができる、という趣旨の説明をフロントセミナーで聞いて、これは私に合ってる、個人のライフプランニングに相当する法人の会計のプランニングのようなものを学ぶことができる。ピンと来たのです。
【Q】フロントセミナーで五島さんと沖野さんに会ったんですね?
【A】五島さんと沖野さんはプレーヤーとマネジャー。プレーヤーはプレーヤーの目線があって、マネジャーにはマネジャーの目線がありますよね。
【Q】例えば?
【A】両方の話を聞くことができてすごく良かったです。セールスプロセスを知りたいなら沖野さんですし。どこに行ったら経営者に会えるかという話は目からウロコで、ああなるほど!の連続でした。
【Q】すぐ役に立つ情報ですよね。
【A】税理士事務所の顧客に100パーセント頼るつもりはなかったのですが、では自分で開拓するとなればどういうところに行けばいいかとなると分からなかったのです。経営者の会える場所まで知ることができてフロントセミナーはすごくオトク。話の内容がもやっとしたものではなく、全部が具体的だったので分かりやすかったです。
【Q】北海道から東京に通うことに問題はありませんでしたか?
【A】これが四国だったりしたらちょっとどうかな……と思うでしょうが、東京なら飛行機がたくさん出てますからね。前職のブライダルの仕事をしている時は会議のために日帰りで東京などによく行っていたので、全然。北海道でも東京ならすぐ行って帰ることができるし、特に支障はないかなという感覚です。
【Q】税理士事務所の所長には話しました?
【A】はい。勉強したいんです、と言いました。お客様に迷惑をかけたくないし、きちんとしたものを提供したいので、勉強のために月に1回東京に通わせてくださいと言いました。それで了解を得ました。
【Q】通い始めてどうでした? すんなりついていけました?
【A】新しいことを覚えるのはやっぱり大変ですよね。でも私は早く学びたかったので、3回分を連続して受講したりしました。東京に1回行って3日連続で学ぶことができる日程がたまたまあって、復習すれば何とかなるだろうと。
【Q】ド真剣ですね。
【A】沖野さんに聞いたんです。「この勉強の内容はけっこう重いんですか」って。そしたら、「はじめの3回くらいだったら大丈夫」と言われたので一気にまとめて受けました。それが良かったのかも。
【Q】どういうことですか?
【A】テストがありますよね。あれを3日連続で受けたので覚えることができたんです。あれが1カ月に1回のペースだったら本気で集中して勉強できなかったかもしれません。
【Q】短期集中が効果的だった?
【A】フロントセミナーで決算書の本を1冊読めばいいと言われました。その1~2週間後が1回目だったので、それまでにとりあえず読まなきゃついて行けないと思ったので、短期間にぎゅっと読んで基礎を一気に学んだのもよかったのかもしれません。時間を置くと勉強しなくなってしまいませんか? 時間がないとか言い訳して先延ばししてしまわないよう、やんなきゃいけない環境に自分を追い込んだという感じです。
【Q】どんな勉強の仕方でしたか?
【A】とにかく復習をしようと。録音してたので、分からないところは何回も何回もずーっと聞くとか、資料を何回も見るとかしてました。
【Q】映像が届きますでしょ?
【A】録音してたので、映像を待たなくても音を聞けました。移動中はずーっと。
【Q】車の中とか?
【A】車の中もそうですし、バスや地下鉄などで移動する時もずーっと聞いてました。
【Q】テキストを見ながら?
【A】見る時もありましたが、見なくても何となく覚えているので、基本は音だけ。受講直後の復習なので、あの資料のあの辺りだとか、BSやPLを自分の頭の中に浮かべながら、ああだった、こうだった、と。
【Q】なるほど! 音だけ聞くのではなく、頭の中で思い出すわけですね。音だけ聞いて復習している会員がいるはずで、でもそれでは効果がないわけですね。
【A】音だけでは身につかないと思います。頭の中で具体的なものをイメージしないと、音だけでは。
【Q】いやー、勉強の仕方って奥が深いですね。
【A】本当は映像や資料を目で見ながら復習するほうがいいと思うんですけど、地下鉄の中で資料を広げるのは難しい。そういう環境では頭の中に思い浮かべるしかなかったんです。
【Q】何回くらい復習しました?
【A】たぶん何十回も聞きました。
【Q】数回の復習で終わっている会員には耳の痛い話だ(笑い)。
【A】それくらいやらないと覚えられません。
【Q】結局何カ月で卒業したんでしたっけ?
【A】去年(2017年)の10月に入会して、その月に3回受けて、あとは11月、12月、1月と1回ずつ受けて卒業しました。この間に戦略法人保険営業塾の合宿やBCP協会の講座にも参加できました。
【Q】力がついたという実感は芽生えました?
【A】五島さんの話をそのまま私が伝えたらどんな反応をするかなと興味があったし、習ったことをそのまま真似するしかありませんから、そのまま社長に話したんです。
【Q】どうでした?
【A】決算書を意識して作ることの重要性や格付けなどを話すと、「そんな話、知らなかった」とか「どうすればいいの? 教えて」という反応が返ってきたので、へぇーー、社長にこんなに興味を持ってもらえるんだと驚きました。
【Q】税理士事務所の顧問先の社長に話してみて、手応えを感じたわけですね。
【A】お客様から保険の相談を受けますが、保険を見直したいと言われても、会社がどういう状況なのか分かった上で案内するほうが的確な内容になりますよね。いろいろヒアリングしているうちに、「こういうの知ってますか」とか、借入があれば格付けの話をしたり、決算書の見方はこうなんですよと話したりするとすごく反応がいいんです。
【Q】法人保険シフトチェンジ講座で学んだことをそんなにすぐにペラペラと言えましたか?
【A】言えます。何十回も聞いているからだと思います。五島さんが勝手に出てきます(笑い)。
【Q】乗り移るんですね(笑い)。
【A】自分が聞いて引っかかるワードがあるんです。沖野さんの話の中でよく出た「利益が出ているはずなのにお金がない」。これは「そうそう」と頷く人がけっこういました。
【Q】そうそうと社長に言わせる考え方や知識を学べた、と。
【A】沖野さんはすごく早口なので、何十回も聞いて「そう言ってたのか」と思い起こすこともありました。沖野さんが自分の最近の事例を話してくれたのをうまく使ったりもしています。
【Q】骨の髄までしゃぶり尽くす復習ですね。
【A】どんな仕事でも、全然できないときはできる人の真似をすればいいじゃないですか。できる人の真似をして、そこから自分に合う感じに微調整すればいいので。例えば私が女性だから言えることやこの年齢だから言えることってありますよね。そういうのはあとから考えてアレンジしていけばいい。まずはできる人が結果を出しているそのやり方を身につけないと。全てはそこからです。
【Q】今どんな経営者と?
【A】五島さんが言ってましたが、自分の顧客になり得る層なのかどうか。ご本人が本当に変わる気があるのかどうか、ハテナという人です。こちらが投げかけても本人が危機感を持たずに変わる気もなければねぇ(笑い)。ご本人は「変わりたい」と何となく言ってましたが、こちらが宿題を投げても期日までに返ってこなかったり反応が薄かったり。どうなんだろうなぁという人と今関わっています。
【Q】どう対応する予定ですか?
【A】一応もう1回くらいは声をかけますが、それで反応が薄かったらご縁がなかったかなということで(笑い)。
【Q】深追いしないんですね。さすがです。余裕がないと、つい追いかけてしまいがち。ところでどんな名刺を使っていますか?
【A】事務所の名刺です。今後どうしようかなと考えているところで。自分の名刺なら自分が訴えたいことを載せることができますから。
【Q】会員の中にも出色の名刺を持つ人が増えてきました。
【A】税理士事務所の名刺でコンサル色を出そうと思ったんですが、所長の反応が今ひとつだったので、保険色を出すことを求められているんだなと。
【Q】今後の展開は?
【A】認定支援機関の申請をしようと思ってます。
【Q】おおー! さすが! で、プラスアルファのコンサル料をいただくんですか?
【A】はい。もちろんです。
【Q】どれくらいの金額ですか?
【A】高いところは15万円くらい。安くて5万円くらい。月額ですよ。
【Q】いま何社?
【A】9社くらい。
【Q】売上をすごく上げましたね!
【A】保険の売上もあります。
【Q】おお!
【A】所長に何回か言われました。「専門の人がやると数字がこんなに違うんだね」って。
【Q】めちゃくちゃ違うでしょ。
【A】はい、そりゃそうですよ。
【Q】やっぱり。
【A】税務も保険も全然分からない新人君が「両方やって」と投げられても、できるわけないじゃないですか。
【Q】で、どんな保険を?
【A】事業保障だけの会社もありますし、先々の社長の引退のタイミングも考えての退職金の積立もありますし。
【Qリ手数料は?
【A】言っちゃいますか?!
【Q】言っちゃえ!
【A】半年くらいでMDRTのシングルくらいは行きました。
【Q】半年で!
【A】よかったなーと思ってます(笑い)。
【Q】よかったですねー!
【A】件数そんなにやってないのに。
【Q】なんと!
【A】法人保険ってすごいなー(笑い)。個人保険営業をやってたときなんて、土日にアポが3件も4件も入ってて、1回に2時間も話すとけっこう疲弊しますよね。そんな生活を1年間ひたすらやって、ようやくMDRTのシングルくらいだったのに。
【Q】それが法人保険営業にシフトしたら?
【A】件数もそんなにやらなくて、勉強する余裕もあって、それでもうこの結果ですから、全然違う! もう個人保険営業には戻れないですよね。
【Q】法人保険営業に目覚めた?
【A】保険だけ食べていこうとは思ってなくて、オマケ的に入ってくればラッキーだなと。
月額15万円の財務コンサル先が10社あれば生活の基盤は十分というか。
【Q】コンサルのほうが面白い?
【A】ブライダルの仕事をしている時も自分が何かしたことで喜んでもらえるとうれしかったんです。でもそれは一定の期間だけです。一方コンサルはその人の人生に長く関わっ
て、いろいろできる。仕事が単調ではないのでいつも新鮮ですし、勉強しなければならないですし、だから自分も成長できるので、コンサルは楽しいです。
【Q】今後の活動は?
【A】五島さんの50億円の契約の時もとにかく相手にギブしていたそうですから、今は人脈がそんなにないので人のつながりを作って、役に立てることをしようと思っています。
【Q】法人保険シフトチェンジ講座の先輩として、うまく行っていない人に助言を。
【A】分からなくてもまずやってみるといいです。私も分からないまま始めたので。再編の仕方とか分かってないないのに、アプローチの仕方は学んだから何とかなると、そんな感じで社長にアプローチしてきました。
【Q】不安はなかったですか?
【A】分からなくても五島さんと沖野さんがいるから最悪聞けばいいやと思ったんです。そのあとどうしていいか分かんなくても、教わったことをまずやっちゃえと。
【Q】いつでも相談できる安心感は大きい?
【A】めちゃくちゃ大きいです。だって最悪いま分かんなくても、五島さんと沖野さんにあとで聞けば教えてくれる。この安心感はものすごくあります。いつでも聞けるから安心して行動できるんです。法人保険シフトチェンジ講座を卒業して離れたら相談しにくいと思うなら再受講して、五島さんと沖野さんとのつながりを持っておけば、いつでも聞けますよね。再受講費は安いのでオトクです(笑い)。あるいは交流会や同期でうまくいっている人に聞くとか、遠慮しないでいいんじゃないですか。行動しない人がいるとしたら、そういう人は危機が迫ってないのかも。私はやんなきゃいけない状況でしたから。
【Q】S子さんの行動力は無謀と言ってもいいくらい(笑い)。
【A】「この先習ってないんですけど、どうしたらいいですか」って五島さんに相談してました。そしたら五島さんが「今日やるけんねー」って。私も「ああそうですかー」って(笑い)。
【Q】法人保険シフトチェンジ講座のプログラムの先を行ってたんですね。全速力で綱渡りをしてきたように見えますね(笑い)。
【A】決算書を預かったからには最後まで責任を持ってやりきらないといけないじゃないですか。最善の方法を提供したいのです。
【Q】決算書を預かるのは責任も預かるということですね。
【A】個人保険も同じです。
【Q】責任を積み重ねると信頼になる、と。長時間インタビューに応じてくださってありがとうございます!
(2018年6月のメルマガで連載したものを加筆修正)