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 シー(SHE=戦略法人保険営業塾)会員のKさんがゲストで登壇、ご自身の経験を明かして、何をどうすればいいのか具体的に教えてくれました。シーや法人保険シフトチェンジ講座、日本BCP協会の講座の会員で成果をこれから上げていく人にとって、決定版と言ってもいいほどの内容です。メルマガで連載したものを微調整して掲載します。


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 最初に皆さんにひと言だけお伝えしたことがございます。すごい過大評価をされていますが、私はただの50過ぎのジジイですから。能力的にもたいしたことないですからね。

 私の仲のいい友達にすごい人がいるんですけど、その人と話すたびに「オレって駄目だなぁ」と思うんです。ただ、たいしたことないながらも、生きていかなければなりませんからね。

 私、もともと損害保険の代理店だったんです。代理店をずーっとやってたんです。代理店でのんびり暮らしてたんですけどね。生命保険をちょっと売ってみたくなりましてね。

 自分のお客さんを持って6年前に乗合代理店に入ったんですよ。そこから生命保険の仕事を始めまして、でも、そこの代理店がひどいところでしてね。

 これはダメだ、ということで、自分でなんとかしなければいけないなということで、いろんなところを探していく中で出会ったのがシー(SHE=戦略法人保険営業塾)だったんですよね。

 2014年の2月にシーの体験に行ったんです。

 右も左も分からない中で会場に行って事務局の人に「席は決まってるんですか」と聞いたら、「そりゃ一番前に決まってるじゃないですか。とにかく五島さんの前にしっかり座って全部聞く、と、それくらいのつもりで受けてくださいよ」と言われまして。

 で、一生懸命に前の席に行くようにして、必死こいて勉強しました。

 でも最初は全然わかんない。PLという文字を見たとき桑田清原を思いましたからね。本当にそのレベルですよ。

 シーで五島さんがBSとか教えてくれるんです。それが私には宇宙語を聞いているような、何を言ってるんだろうと。そんな状態が最初の半年くらいありました。ぼけーっと聞いてましたが、それでは保険の契約につながりません。

 何とかしないといけない。

 まずは勉強しようと勉強を始めたんです。とにかく何回も何回も繰り返し映像を見るしかないわけです。

 分からないのは、分かるまで、理解するまで、頑張らないからですよね。

 そんなあるとき、シーの会員で私がとっても尊敬している損保出身のMさんと話す機会がありました。

 私が「最初全然分かりませんでした。Mさん、最初の頃どうだったんですか」と聞いたら、彼は衝撃のひと言を言ったんです。

 シーに入ると冊子をいただきます。教科書というのか、30~40ページのテキストがあるんです。

 彼は五島さんから「100回読め」と言われたんですって。それでMさん、「100回読めと言われたから100回読んだんですよ」とボソッと言うんです。

 このひと言が本当に衝撃で。だって僕は2回くらいしか読んでないですから。2回でも読んだほうだと思ってましたからね。

 それでパカーンと観念が外れました。

 あ、そうか! 分からないんじゃないんだ。分かろうとしなかっただけなんだ、と。

 彼わいく、「100回読むと、ページをめくる前に次に何が書いてあるか分かる」そうです。

 さらさらさらさらさらっと出てくるんですって、次のページに書いてあることが。「体得した」ってことですよね。知識としてではなく体が得たと。

 ああそうか、じゃあ映像をいっぱい見ればいいんだと分かった。

 シーとBCP(日本BCP協会の講座)、これしか僕の教材はないですから。その映像をどれだけ見たことか。

 むかし「昼の沖野教室」があったんです。テキストがすごい分厚い。2冊そろえました。1冊は保存用で、もう1冊は勉強用。そこにめちゃめちゃ書いてますよ。ボロボロになってます。

 そういうふうに勉強していくと何が出てくるかというと、経営者と話しているときに、ふっと出るんですよ。沖野さんが書いたことや五島さんの言っていることが。

 何かの際にふっと自分の口から出てくるんですね。口調も同じような感じで。五島さんのあの厳しい顔の感じになって、「それはまずいですね」と(会場大爆笑)。出てくるんですよ本当に。

 映像を見るということは映画を見てるのと同じで、繰り返して見ることでいつの間にか覚えたセリフが出てくるわけ。

 あ、これが体得するということだな、自分が五島さんになりきっちゃえばいいんだ、と一生懸命に勉強してセリフが出てくるようになると何が違ってくるかと言うとね、経営者はたくさんの人を見てますから、薄っぺらいかどうか分かる。

 それでね、それまで普通にお付き合いしていた経営者が、だんだんだんだん態度が変わってくるんです、こちらの勉強が進めば進ほど。

 私は五島さんとジョイントのコンサルをやってて、駅まで車での送り迎えをして、いろいろな話をするんですけど、五島さんがあるとき「Kさんは何時に起きてるの?」。

「7時くらいですかね」とか何とか言ったんですよ。

「うーん。5時に起きなきゃダメだよね」

「5時ですか!? 何で5時なんですか?」

「そうすれば勉強する時間ができるでしょ。決めるってことは何かを捨てるってことだから、勉強しようと思ったら、勉強する時間をつくるために何か捨てなきゃいけないよね。Kさんは何捨てるの?」

「あ、じゃあテレビを見る時間を捨てよう」ということで、夜早めに寝て朝早く起きるようにしたんです。

 5時に起きて、例えば7時に出勤するんだったら2時間勉強できますからね。それをやり始めたわけです。

 やり始めたらさらに勉強するのが楽しくなってきましてね。

 そう思っていたら、私のはるか上を行くすごい方がいらっしゃいました。(この交流会で)私の隣に座っていらっしゃるI会長なんですけどね。I会長は私にこう言ったんですよ。

「Kさん、5時じゃ甘いよ」

「え! 何? まさか4時!?」と思ったらね、違うんですよ。

「僕は5時10分に起きてる」

「何でですか?」

「ゴ・トウだよ~」(会場大爆笑と拍手)

 シーのあと、沖野さんがいらっしゃらなくても「夜の沖野教室」をやってるんです。みんなで集まって飲んでるんですけどね。

 先日たまたまいらっしゃったHSCの方に同じ話をしたんです。その方は6時半に起きてると言ってらっしゃった。そこで「5時に起きたほうがいいですよ」と。「5時に起きたら1時間半勉強できますよね」と。

 その方がいま5時に起きてらっしゃるかどうか、わたし知りませんけど、そこでやらない人は成功しないんじゃないかなと思うんですね。

 だって人と同じことやってたら、人と同じ成功しかないですよ。

 人より成功しようと思ったら、何かを、どこかで犠牲にしなければならないんじゃないかなと。テレビ見てくだらない時間を過ごしているんなら、勉強すればいいんです。

 わたし勉強嫌いですからね。私も勉強好きでない。ただ、分かると楽しくなってくる。できると楽しくなってくるんです。

 いま決算書がポンと出てきても決算書が分かるから楽しいですよ。社長の人間性がすごく分かるから、見るのが楽しい。

 でも4年前の私は桑原清原ですから。

 努力することで分かるようになってくる。皆さんもできます。やるかやらないか。やると決めるんです。5時に起きると決めてどうでもいいものを捨てればいいだけです。それを続けていくと学ぶことが楽しくなってくるんです。

 僕はコンサル企業をいくつか持ってますけど、一定以上の数のコンサルは取らないと決めているんです。自分の時間のほうが大事だから。だから、だいたい月に10日くらいしか仕事してないです。

 残りの20日間はその10日仕事をするための準備をしているんです。準備をしてベストな状態でコンサルに行く。その代わり単価は高いですよ、という考え方です。

 20日間何をやっているかというと、一日中会社で本を読んでたりとかセミナーに行ったりとか、とにかく何かを入れるということを常にやってますよ。入れないと、ちょっと不安になるんですよ。こういう仕事をずーっとやってますとね。

 皆さん今日ここで聞いたでしょ。聞きましたよね。でもきっと全員はやらないと思うんですよ。でも、やった人間だけたぶん半年後か1年後に抜きん出てる成績になっているんじゃないでしょうかね。

 僕もコンサル始めて3年くらいになりますけど、いろんな人が聞きに来るんですよ。どうすればいいでしょうかって。

 僕が言うこと全部同じですよ。僕がやったことしか言えませんから。

 でもね、ドーンと伸びる方もいらっしゃれば、そうじゃない方もいらっしゃるんですよ。

 何が違うのか。

 センスとかそういうものも確かに多少あるかもしれないけど、やっぱりその人がどれだけ集中してやったかだと思うんですよね。

 例えば僕なんかもコンサル先の1社目を取るまで厳しかったですよ。収入もないし。

 僕はコンサル1社取るまで保険取るのやめようと保険を捨てたんですね。そうすると、僕損保でしょ、3万円の自動車保険取るまで設計書作ってる時間とか5000円のがん保険取るまでの時間とかを全部コンサル取るためにはどうすればいいだろう、社長に出会えるためにはどうすればいいだろう、というようなことを考えて、行動できる時間ができたんです。というか、作ったんです。捨てたことによって。

 それによって徐々に徐々にですけど、結果が出てくるんですね。何かをどけて、そこにスペースを作らないと成就しないような気がするんですけどね。

 エラそうなことを言ってますけどたいしたことないです。皆さんと変わりませんから。