大阪で用事があったついでに大阪のライブシーに出席した時のことです。録音するために一番前に座って聞いていた私に五島さんが雑収入について質問をしてきました。

 

「分かりません」と言った途端、五島さんが激怒しました。 「お前プロとして恥ずかしくないのか。もっと勉強しろ」

 

 五島さんは本当に怒っていて、その場の空気が変わりました。本気でこんなに五島さんから怒られる人を私は見たことがありません。五島さんに見限られてしまった、もうダメだと目の前が真っ暗になっていきます。

 

帰りの新幹線の中で、五島さんに叱責されたことが頭の中に何度も何度も蘇ります。と同時にいろいろなことが浮かんできました。法人保険営業をしたいと思って戦略法人保険営業塾に入ったこと。にもかかわらず個人保険営業に戻っていた自分。配偶者がパートで毎月8~9万円稼いでくれているのに、その中から5万円を塾の費用に充てていること。にもかかわらず漫然と仕事をしている自分。

 

 こんな自分が情けなくなり、自分に対して腹が立ってきました。

 

 そういえば五島さんは「自宅で復習をするように。パワーポイントにまとめるといい」と言っていました。復習は全然やっていません。しかし録音だけはしていました。

 

 帰宅したその夜、録音1回目のデータをパソコンから引っ張り出して、復習を始めました。翌日は2回目のぶんの復習です。五島さんのコンサル事例や銀行格付けやキャッシュフローの上げ方、財務がよくない原因は何なのか、銀行が融資したい会社にする本質は何なのか……。学ぶ意欲を持っているので、スポンジに水が吸収されるようにぐんぐん頭に入っていきます。

 

 私はこれから何をすべきか、3回目まで復習して一気に目が覚めました。それまでは学んだ知識がうろ覚えだったのですが、復習することで私の頭の中でドミノ倒しのようにバタバタバタと1つにつながって進んでいったのです。決算書がそれなりに読めるようになっていたので、復習することで五島さんが言っている意味が深く理解できるようになったのです。

 

社長にとって、本質は「保険」ではなく「悩みの解決やビジョン達成」なのです。

 頑張っているのになぜお金が手元に残らないのか。ビジョン達成のために打つ手はほかにないだろうか。リスクヘッジの方法は何かあるだろうか。こんな悩みや迷いを抱えている経営者のために、決算書から読み解いて解決策を社長に伝え、「決算書を活用すれば社長の悩みが解決したりビジョンが達成しやすくなったりします」と話せば、社長の納得感がぐんと上がることに気づきました。

 

 復習の重要性を痛感しました。もし私のように飲み悩んでいる人がいれば、一度立ち止まって教材を復習することをお勧めします。そうすることで知識が定着しますし、理解が深まります。そして、最近戦略法人保険営業塾に入った人はもしかすると難しすぎてついて行けないかも知れませんが、しばらくしてから復習すると私のように「あ! 分かる!」という状態になるに違いありません。


(つづく)